2015年05月18日

日本一心を打つ童話を書いた元校長先生逝く――「とべないホタル」は作者の実話≠セった! いじめに悩む子どもや親御さんの心のささえとなった童話の作者・小沢昭巳氏を送る。



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小沢昭巳氏の遺影

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シリーズ187万部の「とべないホタル」の作者・小沢昭巳氏が5月12日お亡くなりになりました。


同15日、富山県射水市のセレミューズ井波でおこなわれた告別式に参加してきました。


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読売新聞5/15


小沢氏は、戦後まもなく駆け出しの教師だったころ、クラスのいじめに遭遇。思い悩んだ若き教師がホタル狩りを題材に壁新聞に書いたのが「とべないホタル」という童話でした。


そして小沢氏は、同じ小学校に校長として赴任。そのとき、またいじめ問題に遭遇します。


しかし当時の親御さんたちは、小沢先生のかつての教え子たち。


羽の縮れたホタルを身代わりになっ勇気あるホタル・・・


「あのときの童話を子供たちに聞かせたら」


という親御さんたちの申し出で、その話を読み聞かせするとそのクラスのいじめがピタリとおさまった。

その話が口コミで話題になり、やがて新聞報道に。


東京では産経新聞に連載。小さな囲みのあらすじを読んで感動した家内が、息子がもっと読みたがっているというので新聞社に連絡、全文がのっている小冊子を取り寄せました。


これを童話にしたらどうかというと全社でもりあがり弊社でははじめて児童書を作ることになりました。


昭和61年に創立したばかりのできたてホヤホヤの弊社、とべないホタルの童話の創刊は昭和63年の12月。


未経験の分野の挑戦でしたが、ラジオ、テレビ、新聞で大きな話題になっていきました。


その後小沢氏が児童書続編を執筆、12巻に。また絵本も12巻・・・と出版されシリーズ187万部に。


虫プロダクション制作のアニメ映画にもなり、また英語、中国語、韓国語にも訳されました。


小沢先生はいつでも、どんなときでも子供の目線で見ておられます。


また小沢先生ご自身が、障害をもち、そのことでいじめにあいました。


一方の目が不自由で、その悲しい思いやまた級友に助けられたそのとき思いが童話の底辺に流れています。


とべないホタルはある意味で実話であり、童話というホタルたちがおりなすファンタジーの中に、小沢先生の優しいメッセージが込められています。


だから多くの人の心を打つのだと思います。


人がいじめという人生の場に立つとき、どういじめに向き合うか、心やさしいメッセージ・・・不朽の名作≠ニべないホタルの灯火はこれからも読者の心の中でいつまでも消えることがないでしょう。



もうすぐホタルが飛び立つ頃・・・


ホタル先生享年85歳永眠。


謹んでご冥福をお祈りいたします。


合掌。

在りし日の小沢先生
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40年前の笑顔

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講演会で

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愛犬タビの親子 散歩の途上
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とべないホタルシリーズ
http://www.810.co.jp/submenu/firefly.html


posted by ラクーンドッグ at 17:50 | Comment(0) | ・著者−小沢昭巳さん

2012年07月09日

(いじめをなくそう)思いやりと勇気の童話「とべないホタル」の著者・小沢昭巳さんが、この童話を書いた回想から

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こんばんは。ハート出版の日高です。

 


「自殺の演習をさせた」「ハチの死骸を食べさせよとした」「先生は見て見ぬふりをした」・・・

 
 
大津の中2イジメ事件は日ごとに陰惨な様相が明るみに出てくる。


イジメはいつの時代も変わらぬ人間の業のようなものかもしれない。本当にイジメに遭った人にしかかわからない深い悲しみがある。


シリーズ187万部を記録している「とべないホタル」の著者・小沢昭巳はこの童話を書いた動機をこう語っている。


それは70年前、昭和20年の7月のことである。



◇  ◇ ◇ 

 

やはり、星の美しい夏の夜だった。私はまだ中学生。機械工場で私は、高射砲弾の信管部分を作っていた。太平洋戦争の末期。全国の中等学校は、一時、一世に閉鎖され、生徒は動員され、私たちは工場で働いていた。


後年、その当時の「工場日誌」が発見された。・・・次のような記事が載っている。

 
 
夜勤。十一時過ぎ、空襲警報が鳴る。空襲警報入る。第二ポンプ斑は、退避濠に退避。伏木(現在高岡市)にて探照灯を照らし、二回、敵機を補足し、高射砲を放つ。白く浮き出されたB29の周囲に破裂する弾丸、その様、実にきれいだった・・・。


昼勤。ねじの内面を三名がやっていた(短い鉄管の内部にネジを刻む工程)。越前、金子は午前中に仕上げたが、小沢は、目が悪いので半分しか出来ていなかった。越前、金子は、自分らだけ遊ぶのは悪いといって、小沢の分を助け、三人とも終わって、それから休んでいた。美しい光景であった・・・。(「高岡中学校・高岡高等学校百年史」に所収)


中にでてくる「小沢」という生徒が私である。幼い時、病気で片方の目を失い、障害者となった私は、友人たちに支えられ、戦中をやっといきていたのだ。


目を失ったのは、私が一歳の時。母子同時に罹患した丹毒という病気のため、右目が白濁し、陥没した。右目を失うと共に、この時、私は、生みの母も失った。


隻眼(せきがん)の異相は、まわりの好奇心をそそる。揶揄(やゆ)や疎外や攻撃が、当然のように私に集中し、逃げ回るのに私はせいいっぱいだった。だが、工事日誌に記されているような幸せの日もあった。それはどんなに嬉しいことだったろう。爆撃を受け、ここで生命を落としても本望だったと思うほど幸せであった。


それを私は、童話のモチーフにしたのだ。


◇  ◇ ◇ 


大津の事件は、もはやイジメの範疇を超えた犯罪のレベルでもあるが、なくなった中学生のことを思うとやりきれなくなる。


イジメを語るのはなかなか手強い。「とべないホタル-文芸ポケット版−」の中から著者の回想を引用させていただいた。

 
 

http://www.810.co.jp/book/ISBN978-4-89295-582-2.html
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動画でもみれる「とべないほたる」↓



posted by ラクーンドッグ at 16:09 | Comment(0) | ・著者−小沢昭巳さん

2012年05月31日

「こころも育つ ホタルの飼い方と観察」(理学博士 大場信義著)が日本図書館選定図書になりました。

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こんばんは。ハート出版の日高です。

そろそろ全国各地でホタル祭りなどが行われる頃だと思います。東京・池袋にあるわが社では、小川もなく・・・昔は近くに谷端川が流れていたようですが、今はすべて暗渠となり、緑道になっています。それはそれでいいのですが、あの幻想的なホタルのきらめきに酔いしれることは残念ながら無理。

ですが、この頃になるといじめをなくすために校長先生が書いた心温まるお話「とべないほたる」(小沢昭巳作)という童話や絵本が、書店から注文が入り、全国へ飛び立っていきます。昭和63年の創刊なので24年つづくロングセラーとなり、シリーズ187万部を超えています。

http://www.810.co.jp/book/ISBN4-938564-19-X.html
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http://www.810.co.jp/book/ISBN4-89295-286-9.html
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今年は、童話でありませんが、新刊の「こころも育つ ホタルの飼い方と観察」(理学博士 大場信義著)があらたに飛びはじめました。過去に出ていた「親子で楽しむホタルの飼い方と観察」「ホタルが先生 ぼくらの環境学校」という2冊をベースに新たな内容を加えてできあがったものです。世界に誇る「日本文化としてのホタルという新しい章が加わっています。

なにかと世知辛い世の中、ストレスもたまりがち、そんな日本に今必要なものは、緑があふれ動植物が一緒に暮らせる里山。ホタルが飛び交うところが本当の意味で人が住めるところということになります。

ホタルを学校などで飼育したり、観察したりすることは大切な自然環境を学び、未来をになう子どもたちの心を育てることにつながります。

http://www.810.co.jp/book/ISBN978-4-89295-905-9.html
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うれしいことに、この本が日本図書館協会より「選定図書」に選ばれたという通知が本日ありました。

posted by ラクーンドッグ at 16:55 | Comment(0) | ・著者−小沢昭巳さん

2011年06月01日

「えほん とべないほたる」の書店への出荷が始まっています。

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こんばんは。ハート出版の日高です。
 

きょうから6月、ツイッターに使っているフェイスを、チェンジしました。


ホタルがとびかう季節。当社のロングセラーシリーズ「とべないホタル」(187万部)も今年も出荷が始まっています。


童心にかえり、ホタル狩りの風景を描いたてみました。



ひねた顔したこども、あごひげまで生やして、イメージをこわしてすみません。
 


きょうは、遠くへ出かけ今帰ってところです。 本日はこれでおしまいです。
 


えほん とべないほたる




posted by ラクーンドッグ at 19:20 | Comment(0) | ・著者−小沢昭巳さん

2010年12月22日

ハート出版社長絵日記285とべないほたる動画版

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年の瀬恒例の今年の十大ニュースが各新聞に発表されれる頃。今年もいろんな出来事があった。十代ニュースにはならなかったかもしれないが、今年も陰惨な いじめ事件が話題になった。

一つニュースになると、これでもかというほど同様の事件が浮上してくる。しかしである。のど元過ぎれば熱さを忘れる?そのときは大騒ぎになるが、結局、臭いものにはふたをしただけ。覆い隠しただけで、中では、より陰湿ないじめが繰り返し起きているのが現状だ。
責任は学校が、家庭が、しまいにはいじめられる子どもが問題だ、という指摘まで出てくる。幼い命まで捨てた側はうかばれない。やりきれない気持ちになる。いじめ問題の根が深く、解決の道はなかなか険しい。
当社が昭和63年の12月に出版した童話で「とべないホタル」(小沢昭巳作)という物語がある。この童話を書いたのは富山県高岡市、伏木小学校の校長先生だった。
終戦からまもない時期の話。校長がまだ駆け出しの先生だった頃、壁新聞に書いた童話がそれである。ご自身も一方の目が不自由で子どもの頃からいじめられていた。担任になったクラスにいじめの問題が起きたとき先生は、教室の壁新聞にこれを書いた。いじめを直接書いた話ではないが、この心温まるホタルの物語で、なぜか学級のいじめがおさまった。
そして、小沢氏が何十年後、校長に就任したとき、またいじめが大きな問題になった。その頃のPTAや子どもの父母たちの中に、校長の教え子がいた。「そうだあの童話を読んできかせたら」ということになった。校長自身がすっかりわすれていたという遠い昔の物語を、校長は子どもたちの前ではにかみながら読んだ。子どもは何事も変化がないようにみえた。


しかし、それをきいて学校から帰ってきた子どもたちは、

「お母さん、きょうは学校ですごくいい話を聞いたよ」

といったそうだ。そして、深刻ないじめが消えた・・・。この話は学校だけでなく街の話題になり、新聞でも報道され、当社から童話になって出版され、続編が12話も出て、絵本版にもなった。これまでシリーズ187万部をこえるロングセラーになっている。


いじめ事件が多発した作今、みんな心を痛めている。その童話を、当社のスタッフがいつの間にか、動画にしてくれた。画像は「えほんとべないほたる」の関重信氏のCGを利用、朗読は小沢氏と同じ富山県で学校の先生を務めている大郷民子さん

とべないホタル動画版↓


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きょうの絵は、食後のコーヒータイム。窓ガラスに向かったテーブルに座る。師走のせわしない街並み を眺めながら、ipadで描いてみた。立教大学近くのドリームコーヒーというお店。ストレートコーヒーが200円で飲めた。

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posted by ラクーンドッグ at 18:30 | Comment(3) | ・著者−小沢昭巳さん