2010年05月18日

ハート出版社長絵日記155−やあ、ご同輩どこへ行く!?





おや?
今朝の出勤途上の地下鉄の中で、ぼくの斜め向かいに座っている男性、目の前に、どこか見覚えあるパンフレットを真剣に見ている。よく見ると、当社のあのヘミシンクのカタログじゃありませんか?

手にはライトグリーンのマーカーをもっていて、時々、それでマーク。紙面にはすでにピンクのマークもある。けっこうな時間見つめた後、アイホンを取りだしチェック。

歳の格好、アラウンド50、いやアラカン(アラウンド還暦)かも。白髪もちょっと交じった長髪。オジサン眼鏡。アイビールックのチェックのシャツにジーンズ(昔ぼくの若い頃に流行ったよ)
膝の上にアディダスのパック。リュックともいい、ぼくのおじいさんが戦争中担いでいたのは背嚢。スニーカーはぼくと同じナイキ。

いやあご同輩かも。この通勤時間にこの格好。サラリーマンでない自由業。リタイアされ悠々自適の御仁かも。

フォークソング、学生運動盛んなころ青春を送ってきた団塊の世代≠サの人たちも、ヘミシンクに夢中?この男性が聞いているイヤホンはメータミュージック?。さきほど取り出したのはアイホンでなくひょっとしたらiPod。これでヘミシンクを聴いているのかも

ぼくは会社のある要町で下車。そのヘミおとうさん、きっと池袋で下車、ヘミシンクCD品揃え豊富なリブロ池袋本店(1Fレジ横)にいったのかも。それとも、お昼はどこかで、たとえば神田神保町の古本街にいったり、あっそこも書泉グランデあり、ヘミCDたくさんありますよ。もちろん紀伊国屋の新宿本店、新宿南店にも(オイオイ、ちょっと話が脱線だよ)

あっそうか、昼間はどこかでいろいろ時間を潰して、本日夕方7時から東京駅すぐそばの丸善丸の内本店で始まる坂本政道の「ピラミッド体験」刊行記念講演http://www.810.co.jp/に行くのかも。(なんでも自分の都合のいいようにポジティブシンキングですみません)ひょっとして、そこでばったりとお会いするかも。
posted by ラクーンドッグ at 12:33 | Comment(3) | ・電車の中で

2009年12月14日

ハート出版社長絵日記76−一杯のカフェオーレ

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先週の忘年会の帰り、遅くなった。駅に行くと

次の電車まで時間がある。普段乗らない特急に乗った。
 
指定券を持って自分の番号の席あたりをみると、窓際に座ろうとしている小柄な青年と視線があった。純朴そうな眼をしているが何か訴えているような目つきである。自分の席が近づくと、青年はどうやら通路側座るぼくと相席をする乗客だった。座る席までくると、なんと青年は頭部が背もたれに、背中は座席、腰ははみ出している。おまけにカバンがぼくが座る席の方まではみ出している。


ふざけたやつだな、ぼくに何か因縁をふっかけるつもりか。とまで思ってしまった。むっと来たが、こんなとこで喧嘩になっても・・・とにかくぼくは酔っぱらっている、くたびれている。だまって、ぼくは座った。カバンにぼくの尻がぶつかったが、知らんぷりしながら・・・。

すると、青年が「ちょっと」ぼくに何かいっている。怒っているのか?
 
「すみません、ぼくは手が不自由なんです。テーブルを降ろして、これをテーブルに置いてくれませんか」
 

彼の、胸元で飲み物をはさむ両手をみた。全て事情が飲み込めた。彼のカバンを足下におろし、テーブルを出して、ストローのついたカフェオーレのコップをのせた。
「これでいい?」「はい、ありがとうございます」
彼は手を使わないで器用に飲んだ。
「他にすることはない?」「ええ大丈夫です」
そのままお互いに無言で何十分か過ぎた。

 

突然、車内放送がはじまった。
「○○で人身事故が発生しました。次の駅で停車します」
と。かれは「まったく、何ていうこと」ため息をもらした。せっかく急行に乗ったのに、思いは同じだ。お互いに苦笑いをしながら、旧知のようにぼやき合った。

 

何駅目かでぼくの降りる駅になって、彼の望みを聞いてあげた。テーブルを元通りにカバンを彼の膝に。
「これでいい?」「はいありがとうございました」「じゃあ気をつけて」
ぼくはホームのベンチにすわって、次の電車を待った。ダイヤは乱れている。家までたどり着くか?とホームを見つめていると、


「あの、すみません」声の主を見るとあの青年だ。

 
「これはあなたのではありませんか?座席にありましたが」
 

彼の不自由な手元を見ると、なんと、ぼくの携帯じゃないか。
「いや、あ、ありがとう。申し訳けない」
座席に落としていたみたいだ。不自由な手で携帯を持って、ホームをおりてぼくを捜してくれたんだ。最初の青年に対するぼくの態度・・・ますます恥ずかしい思いがした。その携帯で息子に電話、駅まで迎えを頼んで家にたどり着いた。

 
数十分の出会いだが、ひょとしたら、また出会うかもしれない・・・なにか余韻の残る出来事だった。
 
余談だが忘年会に同席した会社の若い社員は会のあと仲間と情報交換していたようで、ついに帰宅難民、池袋の漫画喫茶で一夜を明かしたようだ。
posted by ラクーンドッグ at 19:48 | Comment(0) | ・電車の中で

2009年09月09日

社長の絵日記21−盲導犬に会いました!

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 今朝、出社途上、電車の中で。
 居眠りから目を覚ますと、子連れの女性が電車に乗ってきました。
 新桜台駅です。重いまぶたを押し上げ目をこらすと、動く茶色の物体が目にはいりました。
 子どもではなく、盲導犬でした。

 当社でも盲導犬の童話をたくさん出していますが、盲導犬に出会うのは年に1回ぐらいかな。
 いかん、眠いが、席を替わらなければと思った瞬間、タッチの差で盲導犬の使用者に一番近い女性が声をかけ、使用者の女性は座ることができました。
 すると、使用者ののふくらはぎの裏側と電車の座席の間に、ささっと盲導犬が入っていきました。
 盲導犬の電車上の作法の通りです。お見事です!すぐ席を替わったひともえらい!

 みんな電車に犬が乗ってきたのを驚いたり、嫌がったりする人もいません。
 また犬だからとかわいがったりするひともいません。
 盲動犬の頭とシッポは両脇に座る人にふれていましたが無理に足を引っ込め、迷惑がるようすもありません。
 通勤電車のありふれた何事でもないような一コマでした。

 盲導犬はぺたんと腹ばいになりましたが、次の駅の案内が流れると、目をしっかりと見開き、何か考えているような顔をしました。
 降りる駅を間違わないために、何番目の駅か確認しているのでしょうか?まさに、しっかりお仕事をしている感じを受けました。

 賢いなあ、と感心しながら、首輪の当たりを見ると、アイメイト協会のカードがついていました。


 アイメイトとといえば、盲導犬を日本で最初に育てた塩屋賢一さんのことを思い出しました。
 「盲導犬チャンピィ」という童話が、昨年のちょうど今頃フジテレビでドラマ化され話題を呼びました。
 塩屋さんの役を高嶋政伸、チャンピィの使用者の役をあの電車男の伊藤淳史が演じました。

 その頃は盲導犬が電車に乗ることも、またレストランに入ることも許可されませんでした。
 何事においてもパイオニアの人たちは大変だったでしょうね。
 しかし、今は何事もない日常茶飯事のこととして、ここまで市民の中に浸透しているのか、と思いました。
 でも待てよ、目の不自由な人はもっとたくさんいるはずです。

 「こんにちは盲導犬ベルナ」や盲導犬クイールなどなど盲動犬の本やドラマは有名ですが、
 町を歩く盲動犬の姿を、1年に1回ぐらいしか見かけないということは、まだまだ実際に盲導犬を使う人が増えていないのかも・・・。
 もっともっと犬の活躍を知らせていかなければ・・・
 いろいろ思いめぐらせながら、会社のある要町に着いたので電車を降りました。
posted by ラクーンドッグ at 16:44 | Comment(1) | ・電車の中で